「審査が通らない」──その不安、まず正確に把握することが先決です
Google広告(Google Ads)でアフィリエイト案件を宣伝しようとしたとき、突然「ポリシー違反」や「アカウント停止」の通知が届いて途方に暮れる──これは珍しいことではありません。問題は、通知メールに「なぜ落ちたか」が明確に書かれないケースが多い点です。
坂本桃太郎はネット広告・アフィリエイトの分野に長く携わってきましたが、2018年に主力ビジネスの収入が大きく落ち込んだ際、広告ポリシーの変化が引き金のひとつでした。そのときに規約を徹底的に読み直し、「どの条項が、どのLP・広告文に引っかかっているのか」を一つひとつ照合した経験があります。その作業は地味で時間がかかりましたが、「なんとなく直す」よりも確実に問題箇所を特定できました。この記事ではその経験をベースに、落ちる典型パターンと規約の対応箇所、そして実際の復旧手順を整理します。
まず理解する:Google広告がアフィリエイトに厳しい構造的な理由
Google広告はGoogleの審査担当者(自動システム+人力)がLP・広告文・ドメインの過去の使われ方まで総合的に評価します。アフィリエイトが特にチェックされやすいのは「誤解を招く広告」「実質的なコンテンツのないページ」「不正な誘導」に関するポリシーが、アフィリエイトLPと構造的に相性が悪いからです。
具体的には、アフィリエイターが作るLPは「第三者の商品を紹介して報酬を得る」という性質上、①商品主体ではなくLP主体の訴求になりやすい、②「最安値」「No.1」などの表現を使いがち、③独自のコンテンツよりも商品説明のコピーが中心になりがち、という傾向があります。これらはいずれもGoogleのポリシーがリスクと見なす要因です。
審査で落ちる典型パターン①:「不正なコンテンツ」と「付加価値のないアフィリエイト」
Google広告ポリシーには「付加価値のないアフィリエイト(Thin Affiliate)」という概念があります。広告主サイトのコンテンツをほぼ転載しただけ、あるいは独自の情報がほとんどなく「クリックさせて飛ばすだけ」のLPは、この判定を受けやすいです。
該当するポリシーは「Googleのネットワーク上の不適切なコンテンツ」および「リンク先のポリシー(ランディングページの要件)」の中の「体験を損なうコンテンツ」の項目です。審査通知には「ランディングページ品質」と表示されることが多いです。
- 商品説明をASP・広告主サイトからほぼコピーしたLP
- テキストが極端に少なく、ボタンと画像だけで構成されたLP
- 「詳細はこちら」などの誘導のみで実質的な情報がないページ
- 複数の類似LPを量産して同じ広告グループに紐づけているケース
修正の方向性は「そのLPを通じてしか得られない情報・比較・実体験」を追加することです。商品を売るのではなく「なぜこの商品を選んだか」「どんな人に合うか」の独自判断をコンテンツとして載せることが、審査上の評価を変えます。
審査で落ちる典型パターン②:誇大表現・断定的な効果訴求
「必ず痩せる」「確実に稼げる」「誰でも月○万円」──このような断定表現は、Google広告ポリシーの「誇大表現」および「誤解を招く広告」の条項に引っかかります。景品表示法との兼ね合いもあり、Googleはこの種の表現に対して機械的なフラグを立てやすくなっています。
ダイエット・美容・投資・副業カテゴリは特に審査が厳格です。これらのカテゴリはGoogleが「センシティブカテゴリ」として別途審査基準を設けており、通常の広告よりも高い精度でスクリーニングされます。
- 「○日で△kg減」などの数値断定
- 「誰でも」「必ず」「確実に」を成果と組み合わせた表現
- 「不労所得」「ほったらかし」「寝ている間に」などの煽り文句
- ビフォーアフター画像の不適切な使用(特にダイエット・美容)
これらは広告文だけでなく、LPの本文・画像・タイトルタグまで含めて確認されます。広告文は修正したのにLPに残っていて再審査でも落ちる、というケースが非常に多いです。
審査で落ちる典型パターン③:「なりすまし」と著名人・ブランドの無断使用
副業・投資系アフィリエイトで特に多いのが、著名人の顔写真・名前・発言を無断で使った広告です。Googleポリシーの「なりすましおよびブランドの不正使用」条項は近年の執行が強まっており、著名人の名前・顔・発言を暗示するだけで審査否決・アカウント停止につながります。
坂本桃太郎がコンサル現場で実際に見たケースでは、「テレビで話題」「〇〇(芸能人名)も実践」という一行がLPのどこかにあるだけで、アカウントごと停止になった事例がありました。本人の許諾を得ていても、それをGoogleに証明する手段がないため、この種の表現は使わないことが現実的な対処です。
- 著名人・有名人の名前・顔写真をLPや広告文に使用
- 公的機関・メディア(NHK、厚生労働省など)のロゴや名称を暗示する表現
- 他社ブランド名をキーワードやLP内に無断で使用
- 「〇〇公式」「〇〇認定」などの虚偽の権威付け
審査で落ちる典型パターン④:ドメイン・アカウント履歴の問題
新しいLPを作って再申請しても落ちる場合、原因がドメインやアカウント自体の過去にある場合があります。Googleは申請されたドメインの過去の使われ方をキャッシュ・外部データベースで確認し、以前にポリシー違反を受けたドメインは新しいコンテンツに変えても審査が厳しくなります。
同様に、一度停止されたアカウントで再申請する場合、Googleはアカウント単位・支払い情報単位・デバイスのフィンガープリントまで照合することがあります。「新しいアカウントを作れば通る」という対応は、規約上「アカウントの不正使用」として二重のリスクを生じさせます。
- 過去にポリシー違反で停止されたドメインをそのまま再利用
- 停止アカウントと同じ支払い情報・連絡先で新アカウントを作成
- 中古ドメインの購入(前の所有者がスパムや違反サイトに使用していた場合)
復旧手順:落ちた後に実際に取るべきステップ
審査で落ちた・アカウントが停止された場合の復旧には、「原因の特定→修正→異議申し立て→再審査」という手順があります。感情的に急いで再申請を繰り返すと、Googleのシステムが「問題のあるアカウント」として扱い、審査優先度が下がる場合があります。
ステップ1:ポリシーセンターで違反内容を正確に確認する
Google Adsのアカウント内「ポリシーマネージャー」または「広告の承認状況」から、どのポリシーが適用されているかを確認します。「ランディングページ品質」「誤解を招くコンテンツ」「不正なビジネス慣行」など、カテゴリが表示されます。
ステップ2:Googleのポリシーページで該当条項を原文で読む
「なんとなく直す」ではなく、Googleが公開しているポリシーページの該当条項を実際に読みます。日本語版は翻訳のニュアンスがずれることがあるため、英語版も参照すると判断精度が上がります。
ステップ3:LPと広告文を「ポリシーの目線」で再点検する
以下の観点でLP全体(テキスト・画像・動画・メタタグ含む)を確認します。
- 断定的な成果表現がないか(「必ず」「確実」「誰でも」+成果の組み合わせ)
- 著名人・メディア・公的機関の名称・画像を無断使用していないか
- 独自コンテンツがあるか(コピーコンテンツではないか)
- プライバシーポリシー・特商法表記・運営者情報が明確に掲載されているか
- リダイレクトが不正でないか(広告審査時と実際の遷移先が一致しているか)
ステップ4:修正後、異議申し立てフォームから再審査を依頼する
修正内容を具体的に記載した上で、Google Adsのサポートチャットまたは異議申し立てフォームから連絡します。「どの箇所を・どのポリシーに基づいて・どう修正したか」を箇条書きで説明すると、審査担当者が確認しやすくなります。
ステップ5:再審査後も落ちる場合は「別の違反が残っていないか」を疑う
Googleの審査は複数の違反を同時に通知しない場合があります。一つ直しても別の問題が残っていて再否決される、というループに入りやすいです。LP全体を白紙から設計し直す方が、長期的には時間のロスが少ないです。
坂本桃太郎の現場感覚:「審査は攻略するものではない」
2018年に収入が激減した際、広告ポリシーの強化が原因の一端でした。当時の自分を含め、多くのアフィリエイターが「抜け穴を探す」「ギリギリのラインを狙う」という発想で動いていました。しかしGoogleは定期的にポリシーを更新し、一時的に通った手法が半年後に使えなくなることを繰り返します。
その経験から今のコンサル・情報提供の場で強調しているのは、「審査を通すことを目的にするのではなく、読者にとって価値のあるLPを作ることが結果として審査を通りやすくする」という視点です。独自の比較情報、使った人の声(広告である旨と個人差を明示した上で)、選び方の基準──これらが揃ったLPは、審査にも強く、コンバージョンにも繋がりやすい傾向があります。成果には個人差があり、特定の収入や結果を保証するものではありませんが、この方向性で考えることが長く続けられる運用につながると考えています。
よくある質問
審査に落ちた通知に「ランディングページ品質」と書かれていました。具体的に何が問題なのでしょうか?
「ランディングページ品質」はGoogleが広告の遷移先ページの内容・使いやすさ・独自性を評価した結果です。主な原因として多いのは、①独自コンテンツが少なく広告主サイトの転載に近い、②プライバシーポリシーや運営者情報がない・見つけにくい、③ポップアップや自動リダイレクトなどユーザーの操作を妨げる要素がある、の3点です。まずLPを「情報量」と「透明性」の観点で見直してください。
一度アカウントが停止された場合、新しいアカウントを作れば解決しますか?
新アカウントの作成は、Googleの規約上「停止されたアカウントの回避」に該当するリスクがあります。同じ支払い情報・電話番号・サイトで申請すると、Googleのシステムが関連アカウントと判定し、新アカウントも即停止される場合があります。まず既存アカウントの異議申し立てを正規の手順で行うことが優先です。
副業・投資系のアフィリエイトはGoogle広告で出稿できないのですか?
カテゴリとして禁止されているわけではありませんが、「金融サービス」「副業・収入機会」はGoogleのセンシティブカテゴリに該当し、追加の申請や認定が必要な場合があります。また断定的な収入表現・煽り表現は禁止されています。正確な情報提供・個人差の明示・特商法遵守を前提に、誠実なLPを作ることが出稿継続の現実的な条件です。
広告は通ったのにしばらくして停止されました。なぜですか?
Googleの審査は申請時の「初回審査」と、配信開始後の「自動・人力による継続モニタリング」の2段階があります。最初は通っても、配信量が増えて人間の審査担当者が確認した際にポリシー違反が発見されて停止されるケースがあります。また競合や一般ユーザーからの「広告のフィードバック」報告が引き金になることもあります。
異議申し立てをしても返答がありません。どうすればいいですか?
フォームからの申し立て後、通常数営業日で返答があります。それ以上かかる場合は、Google Adsのサポートチャット(営業時間内)に直接問い合わせる方法があります。その際、申し立て済みであることと申し立て日を伝えると対応が早くなる場合があります。なお、複数回の申し立ては審査の優先度を下げる可能性があるため、修正が完了してから一度だけ申し立てるのが基本です。
まとめ:審査で落ちたときの確認ポイント
Google広告のアフィリエイト審査で落ちる原因は大きく4つのパターンに整理できます。「付加価値のないコンテンツ」「誇大・断定表現」「なりすまし・著名人の無断使用」「ドメイン・アカウントの過去の問題」です。いずれもGoogleのポリシーページに明文化されており、「なんとなく直す」のではなく該当条項を特定してから修正することが再審査通過の近道です。
- ポリシーマネージャーで違反カテゴリを正確に把握する
- Googleのポリシーページで該当条項を直接確認する
- LPの断定表現・著名人使用・コピーコンテンツを全文チェックする
- プライバシーポリシー・特商法・運営者情報の掲載を確認する
- 修正内容を明示した上で異議申し立てを一度だけ行う
- 再度落ちる場合はLPを白紙から設計し直すことも検討する
審査を「通すテクニック」として考えるよりも、「読者に本当に役立つ情報を提供するページか」を軸に設計することが、長期的に広告を運用し続けられる基盤になります。成果には個人差があり、特定の収入や結果を保証するものではありませんが、ポリシーに沿った誠実な運用が継続の前提です。


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